共用部分の保存行為の見積もりに謎の出張費が上乗せに注意!
マンションの共用部分を管理するのが管理組合の務めです。台風の影響かエキスパンションジョイント部分から音がするようになってしまいました。そのため修繕を行うことになり管理会社を通して、見積もりを取得しました。ところが、なぜか不必要と思われる謎の出張費が見積もりに上乗せされていたのでした。それを管理会社に指摘した結果は?
■ 目次 ■
共用部分の保存行為とは
「共用部分の保存行為」とは、共用部分の現状を維持する行為のことです。「保存行為」という言葉は難しいのですが、マンションの共用部分における維持を行うことです。
例えば、エントランスの自動ドアが壊れたために修理をして使用できるようにする行為のことを指します。エントランスの自動ドアが使用できなければ、マンションの住民は困ってしまいますから、適切なタイミングで修理を行うために必要な行為となります。
あらかじめ修理を行うことが予想できるのであれば、通常総会などで事業計画として盛り込むこともできますが、台風などによる突発的な修理の場合は、管理組合で判断して保存行為を行います。
水道管が壊れて使えない場合には、生活に影響を即座に与えますので、理事会を開催するまでの猶予もなく、理事長判断で行うこともあります。その場合、事後となりますが理事会で報告を行うまたはメーリングなどの連絡手段を用いて理事に通達することもあります。
共用部分の保存行為がスムーズに行うことができているのかも「マンションは管理を買え!」につながるものなのではないでしょうか。
共用部分の保存行為の顛末
共用部分の保存行為を行った顛末を綴ります。
エキスパンションジョイント音鳴りが
今回の「共用部分の保存行為」は、エキスパンションジョイント部分からの音鳴りでした。該当のエキスパンションジョイントから音鳴りがするという報告を受けたのは、台風後の理事会の時でした。
通常は何も音がしないそうですが、風が強い日にはエキスパンションジョイントから音鳴りがするということです。「生活には支障がありません。」と遠慮して話していましたが、やはり気になるということでした。
保存行為で見積もり!
理事会としても、放置するわけにもいかず、まずは修理を行うための「見積もり」を業者から取得するように管理会社へ指示しました。
理事会へ提出された業者からの「見積もり」を見て驚いたというか不思議に思ったのは、なぜか不必要と思われる出張費が見積もりに上乗せされていたのでした。
当マンションは、A県にあるのですが、なぜか東京都からA県までの出張費が見積書に記載されていたのでした。さらに、業者の所在地は、A県となっていました。A県にある会社なのに、東京都からの出張費が必要ということは、到底理解ができませんでした。
修理するためには、特殊な技術が必要で、相当高度な技術を持った技術者が対応しなければならないという特別な事情があるのであれば別ですが、わざわざ東京から技術者を出張させる意味が理解できません。時間的にも予算的にもムダであると思いました。
管理会社への宿題は!
そこで、管理会社へ出した宿題は、「『なぜ出張費が必要なのか? A県の業者の技術員では作業に支障があるのか?』ということを調査して報告してください。」でした。
管理会社は見積もりをただ取得して、理事会に提示するだけが管理会社の仕事とは思えません。おかしいと思われる点があるのならば、指摘される前に対応してほしいものです。
管理会社からの回答は!
そして、宿題の回答がありました。「出張費は不要とします。」ということでした。出張費が記載されていない減額された見積もりも提示されたので、保存行為を依頼したのでした。
あっさりと減額されてしまいましたけど、出張費の謎が分かりませんでした。本当は、別の内容で必要な予算だったのかと思いました。不要であるならば初めから見積もりに記載しなければスムーズなのにと思いました。
おわりに
マンションにとっては、必要な「共用部分の保存行為」は重要です。ただ、適切に行われることが必要です。見積もりにしても、複数の業者から取得するのか、見積もりを取得した後の吟味は正しいのかも判断しなければなりません。
理事長や監事が適切な工事が行われているのかを監視する必要はあります。油断していると管理組合がカモにされるかもしれない「共用部分の保存行為」です。
共用部分の保存行為の見積もりに謎の出張費が上乗せに注意!
※アフィリエイト広告を利用しています。